
グローバル社会で海外の人はもどのくらい勉強しているのだろう?



勉強しなきゃ、と思うけれど社会人はどんなことを学ぶのがいいの?
実は、日本の社会人が1日に勉強している時間は、わずか13分。これは、アジア・欧米18カ国の中でも圧倒的な最下位。
社会人が語学やスキルアップに積極的な海外と比べ、日本は“学ばない国”として取り残されつつあります。
一方で、働き方改革・副業解禁・AIの進化など、キャリアを取り巻く環境は日々変化しています。
「今のスキルのままで将来やっていけるのか?」
そんな不安を抱える方も多いのではないでしょうか。
この記事では、社会人になって勉強を始め、少しずつ資格取得に励む私が、日本の勉強時間の現状や他国との比較、そして今からできる学び直しやスキル習得のヒントをご紹介します。
- 世界の社会人勉強ランキング
- 世界と比べた日本の社会人の勉強時間
- 他国の社会人が学んでいること
- 社会人におすすめの勉強4選
- 無料体験から始められるおすすめ講座
みなさんのスキルアップを後押しできる内容や私自身の経験を紹介しますので、ぜひご覧ください。
世界の社会人勉強状況ランキング


ここでは、パーソル総合研究所 「グローバル就業実態・成長意識調査(2022年)」の調査結果を元に、世界の社会人の勉強状況ランキングについて詳しく紹介します。
まず調査した国18ヶ国は下記のとおりです。
- 【東アジア】日本、中国、韓国、台湾、香港
- 【東南アジア】タイ、フィリピン、インドネシア、マレーシア、シンガポール、ベトナム
- 【南アジア】インド
- 【オセアニア】オーストラリア
- 【北米】アメリカ
- 【ヨーロッパ】イギリス、ドイツ、フランス、スウェーデン
この調査のランキングでは「フィリピン」、「インドネシア」、「マレーシア」、「ベトナム」、「インド」などの東南アジア諸国が、ほぼ全ての項目で全体平均を大きく上回り、勤務先以外での自己研鑽に意欲的でした。
少し詳しく見ていきましょう。
「読書」をする人が多い国1位はベトナム
「読書」をする人が多い国ランキング1位はベトナムです。ただし、ベトナムの一般的な読書量は非常に少なく、1人あたり年間平均0.8冊と言われています。
しかし、ベトナムではスキルアップやキャリア形成のための学習には積極的。そのため自己研鑽を目的とした読書については世界のランキングでは一番多いのです。
ベトナムはスキルアップに積極的な社会人が多く、読書によって学びを得ているのです。
「勉強会の参加」に積極的な国1位はフィリピン
「勉強会の参加」に積極的な国ランキング1位はフィリピンです。
フィリピンでは、海外で働くことが収入向上の大きな手段と考えられており、日本や欧米、他のアジア諸国での就労を目指す人が多くいます。
そのため、語学力や専門スキルを高めるための勉強会や研修に積極的に参加する傾向に。
フィリピンの勉強会や語学研修は、欧米に比べて費用が安く、短期間で集中的に学べる点も人気の理由。20代~30代の若い社会人を中心に「効率よくスキルアップしたい」というニーズに応えているのです。



学ぶハードルが下がると勉強しやすい環境ができるので、良いですね。
インドネシアも「読書・勉強会・資格取得」に積極的
「読書や勉強会の参加」のランキングでは惜しくも1位ではありませんでしたが、インドネシアは「読書・勉強会・資格取得」に積極的な国です。



インドネシアはイスラム教徒が多数を占めており、コーランという聖典の読書が日常的な習慣となっています。
地域の読書センター(TBM)や図書館の整備も進められており、教育機会の均等化と知識基盤社会の構築が国家的な目標となっていること、経済成長も後押しし、若い世代が多くキャリアアップに関心な若者が多いためと言われています。
近年ではオンライン学習やSNSなどの学習コミュニティも盛ん発達しており、読書や勉強会、資格取得への意欲が高まっていると考えられます。
社会全体の学習環境の改善が相乗的に作用しているため、インドネシアが「読書・勉強会・資格取得」に積極的なのです。
「何もしていない」社会人で日本が圧倒的最下位
日本は勤務先以外での自己研鑽で「とくに何も行っていない」と答えたが50%を超えています。
これは世界18ヵ国の中のランキングで最下位。つまり、日本の社会人の大多数が、日常的に「まったく勉強していない」のです。
過去1年間に何らかの学習をした人の割合も41.9%にとどまり、学びの習慣が希薄な現状が浮き彫りになっています。



学ぶ人はどんどん資格取得などにチャレンジします。学ぶ人とそうでない人の二極化が大きいように感じます。
また、国際比較のランキングで「勤務先以外での学習や自己啓発を特に何もしていない」と答えた割合は、日本が46.3%でダントツの1位。2位のオーストラリア(28.6%)に大きく差をつけています。
日本は勤務先以外での学習・自己啓発に「自己投資する予定なし」が4割超え
勤務先以外での学習・自己啓発に対する『自己投資』については、「既に自己投資している」という割合が全体平均で7割を超え、特に「インド」、「ベトナム」、「インドネシア」、「フィリピン」、「アメリカ」では8割を超えており、自己研鑽に意欲的な傾向が見られる。
一方、「日本」における「既に自己投資している」割合は40.0%と最も低く、「現在は自己投資しておらず、今後も投資する予定はない」という割合も42.0%であり、他国・地域と比較して自己投資意欲の低さが目立つ。
引用:パーソル総合研究所 「グローバル就業実態・成長意識調査(2022年)」


世界と比べた日本の社会人の勉強時間


日本の社会人の平均勉強時間は「13分」
総務省の「令和3年社会生活基本調査」によると、日本の社会人(有業者)が勤務先以外で行う学習・自己啓発・訓練に費やす時間は、1日あたり平均でわずか13分という結果が出ています。
これは、「世界の中でも極端に短い」と言われており、アジア・欧米の18カ国・地域と比較して最下位という衝撃的な順位です。
たとえば、欧米やアジア諸国では社会人が週に数時間から十数時間を勉強に充てており、リスキリングや語学学習、ITスキル習得などが一般的になっています。
日本の社会人が勉強しない理由
日本の社会人が勉強しない理由には、いくつかの社会問題や背景があります。
- 長時間労働や通勤時間の長さで「勉強する余裕がない」
- 終身雇用・年功序列といった制度により、学び直しの必要性を感じにくい
- 会社が主導する研修以外は、自己責任とされがち
しかし、こうした“学ばない常識”は、世界的にはもはや通用しません。



長時間労働や残業が当たり前の会社も数多く残っています。私自身も資格取得しましたが、疲れて勉強できないことはよくありました。
ただし、AIや自動化が進む中、スキルの陳腐化を避けるために、学び続ける姿勢がますます重要になってきています。



ただし、今より良い環境や待遇を目指すにはスキルアップが欠かせないのも事実。なかなか厳しい現実ですよね…。
「一生学び続けること」がグローバル基準に
海外では、社会人になっても新しい分野に挑戦したり、時代に合わせてスキルをアップデートすることが“常識”となっています。
OECDの調査によると、先進国では30代・40代・50代でも何らかの学習に取り組む割合が高く、学び続ける姿勢がライフスタイルに組み込まれていることがわかります。
一方で日本は、年齢とともに学習率が急激に下がり、「学ばないことが当たり前」という空気が蔓延しています。
しかし、テクノロジーの進化やビジネス環境の変化が激しい今、「学び続けない=取り残される」リスクが日に日に大きくなっています。
他国の社会人が学んでいること


リカレント教育が当たり前の時代に
日本では「社会人になったら勉強は終わり」という感覚が根強いですが、世界ではむしろ逆です。
社会人になってからこそ、積極的に「学び直し(リカレント教育)」に取り組むのが当たり前になっています。
たとえば欧米諸国では、キャリアアップや転職、起業、副業のために大学・専門学校に通い直したり、夜間コースやオンライン講座で学ぶ人が多くいます。
特にデジタル技術や語学、ビジネススキルといった「すぐに使えるスキル」を身につける傾向が強まっています。



日本よりレイオフ(解雇)がしやすい仕組みや転職が当たり前なのも大きな理由ですね。
学習内容は「キャリア直結型」が主流
他国の社会人が学んでいる内容は、以下のように実践的かつ目的志向型です。
主要な学習分野 | 概要 |
---|---|
ITスキル・プログラミング | 世界的にITスキルは必須とされており、プログラミングやデータ分析、動画編集などのデジタルスキルの習得が盛ん。 インドやアメリカなどのIT先進国では、実際の現場で最新技術を学ぶためのインターンや留学も人気です。 |
語学(特に英語) | グローバル人材としての価値向上。 IT分野でも英語とプログラミングを同時に学ぶことで、グローバルなキャリア形成を目指す人が増えている。 |
ビジネススキル・マーケティング | マーケティングやマネジメント、プロジェクト管理、リーダーシップなど、ビジネスの現場で役立つスキルも多くの社会人が学んでいる。 |
資格取得・リスキリング | 新たな分野への転職やキャリアアップを目指して、専門資格やスキルの取得を目指す「リスキリング(学び直し)」が一般的。 |
学習方法の特徴
忙しい社会人でも継続できる「柔軟な学習スタイル」が、世界では主流になりつつあります。
その理由は、時間や場所に縛られずにスキルアップを図れる環境が整ってきているからです。
日本ではまだあまり馴染みがないかもしれませんが、海外の社会人たちは、すでに自分に合った方法で学び直しを始めています。
● オンライン講座(MOOC):世界の知を自宅で学べる時代
たとえば、Coursera(コーセラ)やedX(エデックス)といったMOOC(Massive Open Online Courses:大規模公開オンライン講座)は、海外大学や専門機関の講義を無料または低価格で受講できる仕組みとして、世界中の学習者から注目を集めています。
これらのオンライン学習は、パソコンやスマホさえあれば自宅で好きな時間に学べるのが最大の魅力。
仕事や育児と両立しながら、ビジネス・IT・語学・デザインなど幅広い分野を学ぶことができます。
実際、海外の多くの社会人はこうしたオンライン講座でリスキリングや資格取得に挑戦しており、自分のキャリアを自分のペースで築いています。
● 現地で学ぶ:留学・インターンによる“実践型スキル習得”
また、実践的なスキルと国際感覚を同時に身につけたい人には、現地留学や海外インターンが選ばれています。
実際に企業や団体で働きながら、語学力を磨きつつ実務経験を積むスタイルは、IT・マーケティング・観光業などグローバル業界でのキャリア構築に直結しています。
とくにインドやアメリカといったIT先進国では、現場での“学びながら働く”経験がそのままキャリアにつながるため、大学生だけでなく社会人の参加も非常に活発です。
社会人におすすめの勉強4選


ここからは、私が実際に学んで良かった勉強を4つ紹介します。
- 簿記
- 英会話
- 読書
- ライティング
簿記
簿記はすべての社会人にとって会社のお金のしくみを知っておくべき資格です。
経理や会計の人だけが使うもの…と思われがちですが、それは大きな誤解。むしろ営業やマネジメント、マーケティング、さらには独立志向の方にとっても役立つスキルです。
たとえば、企業のお金の流れを理解できるようになれば、「この施策はどれだけコストがかかり、利益にどう影響するのか?」といったビジネスの意思決定に説得力が増します。
数字をもとにした論理的な説明や提案ができるようになり、仕事の幅がぐっと広がります。
長期的に見ても、簿記は時代や景気に左右されにくい普遍的なスキル。
今すぐに使う場面がなくても、知っておくことで将来的な武器になります。税理士やFPなど他の資格にもつながるので、学びのステップアップにも最適です。
英会話(英語)
英会話学習も社会人の勉強に非常におすすめです。
他の勉強とは違ってコミュニケーション能力もUPさせることができるからです。
他にも社会人の英会話学習には下記のような効果も期待できます。
- 仕事の幅が広がり、キャリアアップに直結する
- どこでも・短時間で学べる
- 情報収集力・人脈が広がる
- プライベートも充実する
- 自信と成長につながる



英会話と言うと、語学習得がフォーカスされがちですが、言いたいことを母国語以外の言語でパッと言える瞬発力や頭の回転の速さも鍛えられます。
人と話すのが好き!もくもくと机に向かって勉強するのは苦手、という方にも英会話などの語学学習は最適です。
読書
紹介した勉強のジャンルにどれも興味が持てなかったら読書がおすすめです。
興味が持てるジャンルから読み進めてください。活字も苦手という方は雑誌からでもOK。
読書なら図書館で借りられればお金もかかりませんし、購入しても一冊2,000円ほどです。
本から著名な人の考えやアイデアを知ることは大きな学びになるでしょう。
コスパ最強の学習と何に興味を持てるか分からないという方に、読書は非常におすすめです。
ライティング(日本語)
ライティング力を磨くことも大きなスキルアップに繋がります。ここで言うライティング力とは、日本語の「書くスキル」のこと。
自分の頭の中で考えていることを文字にすることは案外難しいものです。ライティング力を上げることで日々の仕事にも少しずつ成果が現れます。



ライティング力を伸ばすと日々のメールのやり取りから報告書作成など文字で伝える業務が格段に早くなりました!
「日本語を書くだけでしょ?」と思うかも知れません。しかし、一度試してみてください。そして、自分の周りにいる「仕事のデキる人」を観察してみてください。実は仕事のデキる人はライティング力が高い傾向にあります。
そして、「言葉にする」=「言語化」にもライティング力は役立ちます。



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副業でもWebライティングや収益化ブログなどの道も開けます。まずはライティング力の向上に取り組んでみましょう。
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しかし、働き方の多様化や副業・転職の広がりにより、「学び直し」は今やキャリアを築くために欠かせない時代になっています。
一方、海外の社会人は語学やデジタルスキルなど、将来に直結する知識や資格取得に積極的です。
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